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【閉園】ノースサファリサッポロは何したの?補助金全額返還命令の理由

札幌市南区の民間動物園「ノースサファリサッポロ」の運営会社「サクセス観光」が国から受け取った補助金6000万円の全額返還を命じられたそうです。

札幌市も同社に追加で750万円の補助金を出しており、全額返還を求める方針とのこと。

ノースサファリの無許可開発、国の補助金6000万円全額返還命令…札幌市も歩調合わせる(Yahoo!ニュース)

ノースサファリサッポロへの補助金の内容と、一体何をしたのか、閉園に至る詳細をまとめました。

目次

ノースサファリサッポロへの補助金の内容と交付時期

ノースサファリサッポロ
ノースサファリサッポロ

2021年(令和3年)、中小企業庁が「事業再構築補助金」6,000万円を交付したと報じられています。

中小企業庁の「事業再構築補助金」第3回公募で採択(2021年11月30日結果発表)され、申請テーマは「動物園のワーケーション空間貸出事業」。

採択一覧には有限会社サクセス観光(法人番号7430002039615)の記載があります。

ノースサファリサッポロ閉園へ!補助金全額返還命令の理由

ノースサファリサッポロはなぜ閉園することになったのか、そしてなぜ補助金の交付を取り消され、全額返還命令が下されたのでしょうか?

詳細をみてみます。

無許可で建物を大量に建設・増設

飼育小屋・展示施設・宿泊系施設(コテージ/アニマルグランピング等)など、計156棟を20年近くにわたり無許可で建設し運用。

また、市が把握する違法156棟には授乳室や宿泊コテージ等も含まれ、安全性(耐震性など)の確認が行われていない旨が報道されています。

札幌市は撤去(除却)命令を検討し、運営会社「サクセス観光」は2025年2月18日に156棟すべて撤去方針を市に提出しています。

撤去方針の提出は事実上「ノースサファリサッポロの閉園」ということになります。

水路工事を無許可着手、案内看板の無許可設置

2004年に園の開業前、川の水を引くための水路工事を無許可で開始し、市の指導で中止されたことが後に判明。

国道沿いの案内看板を無許可で設置して、2006年以降、市や道から少なくとも8回の指導を受けていたとも報じられています。

特定動物の許可不備(飼育許可の失効・過少申請など)

ツキノワグマ・コブラ等の特定動物を一時“無許可状態”で飼育していたとして市が10回以上行政指導。

許可超過飼育や頭数申請の食い違いなどが指摘され、その後許可の取り直し対応が行われました。

ノースサファリサッポロの閉園・補助金全額返還まとめ

法律上、市街化調整区域で建物を建てたり土地を造成したりする”開発行為”には許可が不可欠です。

ところがノースサファリサッポロは許可を得ずに長年施設を増設し営業していた、ということが「無許可開発(無許可建築)」の中身です。

札幌市は是正を繰り返し求め、現在は全棟撤去・閉園の流れになっています。

運営会社「サクセス観光」が国から受け取った6000万円の補助金について、交付を認めた中小企業基盤整備機構(東京)が決定を取り消し、同社に全額の返還を命じました。

また、札幌市も同社に追加で750万円の補助金を出しており、近く全額の返還を求める方針とのことです。

ノースサファリサッポロは9月末での閉園予定

閉園予定は9月末の予定。

動物たちは今後ほかの動物園に貰われていくほか、一般家庭で飼育可能な一部の動物は販売する予定だそうです。

近くに動物園があるなんて、周辺に暮らしている子どもたちも楽しかったと思います。

動物との距離も近く楽しいイベントなどもおこなっている動物園なだけに、閉園はとても残念な結果ですよね。

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